2010年1月18日月曜日

悲しいこと

今日は9時半から昨日から教えていたオランダ人のカップルHuubとIngridを2時間教える予定。待ち合わせ場所に9時15分頃に着いたら2人はもう既に来ていました。さっそく2人のところに歩み寄っていくとHuubに「僕は今日滑らないから」と言われてしまいました。

Huubは昨日どうしても右足がうまく使えなくて苦労していました。レッスン中、自分に対してイライラしているのか、何度かぶつぶつもう駄目だみたいなことを言っていました。それでも、2時間レッスンした結果、かなり緩やかな斜面であればなんとかプルークで滑り下りれるようになっていて最後は嬉しそうにしていたはずだったのに… 

そんな彼がどうして突然滑らないと言い始めたのか… 昨日のレッスンの後自分たちで滑るって言っていたので、何かその時にあったのかと聞くと、昨日はレッスンの後一本だけ滑ってすぐやめて特に何もなかった。スキーは恐いだけで楽しくないと言われてしまいました。

最初は大変かもしれないけれど、少し頑張ったら絶対楽しくなるよと説得しようとしましたが、もうレンタルスキーも全部返却したし、やらないときっぱり言われてしまいました…

話を良く良く聞くと、昨日のレッスンの前に一度オランダの屋内スキー場でレッスンを受けたことがあったそう。その時恐い思いをしたらしく、昨日滑っていてもずっと頭の中でその瞬間が何度も何度も鮮明によみがえり、滑っている間中恐かったらしい。

昨日教えていた時、始めたばかりなのに、ずいぶんネガティブな発言が多いなと思っていましたがそういうことだったのか… もっと早く気付いてあげられれば何か方法があったかもしれなかったのに…

とにかく決心が固かったので、今日はIngridだけレッスンをすることになりました。Ingridは昨日ほとんど一人で滑っていましたが、緩やかな斜面をプルークボーゲンで降りてこれる程度でした。今日は昨日ちょこっと教えたことの復習とそのほかいくつかの基礎を教えたら、どんどん上手になり、2時間が終わるころにはスクールの裏山のちょっと急な斜面でもパラレルで降りれるようになりました!Ingridも大喜び。本当に楽しそうに滑っていました。

レッスン中IngridにいろいろとHuubの話を聞いてみるとどうやら彼は今日またスキーをすることがストレスになり昨日の夜全く眠れなかったらしい。そして自分がスキーをやらないせいでIngridもできなくなるのが申し訳ないと思っていて、Ingridには1人で滑ってきてほしいと言っていたそう。でもIngridは彼と一緒に過ごす時間を作りたいから今日でもうスキーをしないと言っていました。

せっかくのスキー旅行何とか一緒に楽しんで欲しいと思い、自分の考えられる限りのことを休憩中に提案。ゴンドラの上に一緒にあがってIngridが何本かスキーをしている姿を山小屋でしばらくコーヒーを飲み、ゆっくりしながら見て、その後一緒に上にある散歩コースを綺麗な景色を見ながら散歩するとか、スノーシューを履いて山を登るとか… ラングラウフをしてみるとか…

でもやっぱり本当は2人でスキーを楽しんで欲しい、Huubにもなんとかスキーの楽しさを伝えたいと思い、最後に夏の間、どこでもできる練習を教えました。今回は散歩を楽しんで、夏、足が思い通り動くように練習して、来年もう一度挑戦してみたらと言ったら、ワッハハと豪快な笑いで返されてしまいました。
きっとしつこいインストラクターだと思われたに違いない…でもやっぱりスキーの楽しさを味わってもらえないのは悲しいから… 来年きっともう一度挑戦する気になってくれるよう願っています。

2 件のコメント:

Mimuchan さんのコメント...

はじめましてmimuともうします。

明日から彼の故郷St. Johannに遊びに行くので近辺の情報を集めている際にこのブログを見つけました。
彼はもちろん毎年スキーにいく上級者、私はスキーはテレビでしか見たこと無い超初心者。結局今回は日数がすくないのでスキー初体験とはなりそうに無いです。
本来の目的はHahnenkammrennenなので。
日本の方がKirchbergでスキーを教えてらっしゃるなんて世界は本当小さいですね。

yuri_in_kirchberg さんのコメント...

Mimuさんこんにちわ! ハーネンカムレネン見に行くんですね♪ 私ももしかしたら日曜日のスラロームは見に行けるかもしれません! 行く場合は日本の大きな旗を持っていくつもりなので見かけたら声をかけてくださいね!

どちらからいらっしゃるのですか? (まさか日本?) 何かこの辺のことで知りたいことがありましたら私のわかる範囲内であればお答えするのでぜひ聞いてくださいね!